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あんしんお悩み解決帳

ある日壮年男性の山田様(仮称)がご自分のお父様の件で相談があると事務所にやってきました。山田様は商社マンで海外を飛び回る生活をされていますが、独身でお父様と2人暮らしでした。「昨年の秋に転倒し、膝と腰を悪くして入院した父の病状が思わしくなく、入院が長引いているうちに、話がかみ合わなくなりました。最近では自分のこともよく分からなくなっているようなのです。医師には認知症ですと診断されてしまいました。どうしたらいいのでしょう?」と肩をがっくりと落して話す山田様をエンパワーメントしたいと心から思いました。

私はお父様の要介護認定を受けるため、在宅介護支援センター(地域包括センター)をご紹介し、介護保険制度を使う事をお勧めしました。そしてお父様の権利擁護の為の成年後見制度をご説明いたしました。山田様は、本来であれば自分がお父様の後見人になりたいのだが、仕事優先の事情がある為、社会福祉士である私に後見人になって欲しいと言われました。私は山田様に家庭裁判所に対して行う法定後見の申し立て方法をご説明し、親族申立てをして頂くように話しました。

後日東京家庭裁判所の審判がおり、私が山田様のお父様の後見人に就任しました。それ以来、お父様の財産管理と身上監護は私が行っています。山田様は安心して海外を飛び回れるようになり、たまにふらっと事務所にいらしては、「オヤジがお世話になっています。」と言って海外のみやげ話をして下さいます。私はその話をお父様にするのですが、認知症と言っても話がわかる時もあり、ふと心が通う瞬間があるのです。そんな時に私はこの仕事の醍醐味をひとり噛みしめているのです。

私の知り合いの紹介で、あるご夫婦が事務所にいらっしゃいました。「うちには子供がいないので、これから先の事を考えたいと思っています。何かいいアドバイスを頂けませんか?できれば妻と一緒に何か書面を残しておきたいのですが。」と。お話しをお伺いするとご夫婦ともに兄弟が多く、普段あまり付き合いはない姪や甥等も何人かいらっしゃるようでした。私は迷わずご夫婦がお互いに遺言書を書き合う事をお勧めしました。この場合遺言は2通となります。何故なら遺言は一身専属的な法的行為のひとつであり、いくら夫婦仲がよくとも、ご夫婦が同じ用紙に遺言を残すことが出来ないからです。今回は財産の事を考えて、公正証書遺言をお勧めしました。お二人はようやく笑顔になり、納得されて私に遺言の作成と公証役場での証人そして遺言執行を依頼されて笑顔でお帰りになりました。

その後私はお二人の人生の出生から現在に至るまでのお話しをじっくりおうかがいし、その将来に想いを馳せ、一番お二人に相応しい言葉を紡ぎだして、遺言書原案を作成しました。遺言書には財産の事ばかりでなく、自分の生き様や大切な人への想いを載せた言葉を書くことが出来得るのです。

「遺言を書くことは生きること」とは私がよく言う言葉ですが、遺言は相続が発生した時の争族防止になるだけでなく、夫婦がお互いの人生の終焉を慮って書くものでもあるのですね。ご夫婦がお互いに遺言を書きあうのはこれからのひとつの愛の形になるかも知れないなぁ。そう感じた心温まる出来事でした。

ある日の夕方、私の携帯電話に初老の男性から連絡がありました。「あの、身内が亡くなって葬儀はしたのだけど、この後どうしていいのか分からなくて。力を貸してくれませんか?」と。私はじっくりと電話でお話しをおうかがいし、事務所へとご来所頂く日を決めました。それはお話しの中から、関係者が多く急いだ方がよいと判断したからです。

初老の紳士は奥様を伴って事務所にいらっしゃいました。「あの、相続の手続きがわからないのです。税金の事とかもちょっと疎くて。」亡くなったのは奥様のご兄弟でしたが配偶者もお子様もいらっしゃいませんでした。遺言書は残されていませんでした。私はそれからじっくり3時間かけてご質問にお答えし、相続手続きの流れをご説明しました。お二人は当事務所に相続手続きをご依頼され、少しホッとされたご様子で帰って行かれました。

それから、相続手続きを遂行する葛藤の日々が始まりました。それは調査の結果、法定相続人が10人もいらしたからです。私は生存される全ての方々にお会いし、亡くなっている法定相続人の代襲相続人にも会いに行きました。その後全員の納得する意思を「遺産分割協議書」にまとめあげ、合意へと導くことができました。相続はややもすると争族になりかねません。そうなると今迄積み上げてきた人間関係が破綻の危機を迎えてしまうかも知れません。子供のころから仲良くしていた兄弟が、相続を境に一切交流を断ってしまうということもあるのです。今回のご相談は、結局全ての業務が終了する迄には1年の時間を要しました。初老の紳士が私に「あなたに頼んで本当によかった。」という言葉が私の宝物となりました。

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